タイミング

　今日のA子さん　いつもと変わらない…

けど…　ほんの少しお顔が　サッパリしてみえた。
　
　そのお顔を見て感じるものがあった。
　僕はあえて　その事に触れずに施術を
スタートしてみた。

　始めのうちA子さんはご自身のお身体の調子の話を僕に話していた。

　
　彼女の話の中には出てこないけど…

　やっぱり　そうなんじゃないかなあ？

　「A子さん、今日もお見舞いの帰りですか？」

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　そうではないと思ったけどあえて
　そう尋ねた。
　
　「亡くなったのよ。父」

それからA子さん　葬儀をはじめ　事務的な手続きで　銀行やら　役所やら行ったり来たり　１ヶ月位忙しくて　アチコチ疲れてたり、痛かったり…。
　
悲しみに、浸る暇も無かったと…
　いつものA子さん節でたくさん
しゃべってくれた。

　ぼくには　家族が家族を連れて
家族みんなで利用してくれているお客様も
多いです。

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いつも　そういうことがあると　お客様が言わなくてもなんとなく…　もしかしてお亡くなりになったのかな？と

感じてしまうけど　言えなかった。

　何年もしてから話の流れで　話してくれる事はあっても、その時わざわざ報告してくれる
人は意外と少ない。

　お客様は　私事の話でセラピストの仕事の邪魔をしちゃいけないって　結構気を使っている人も多い。

A子さん、お会計が終わってドアを開けるとき　いつもの　イタズラっぽい笑顔で　こっちを見た。

　「今日来てよかった。スッキリした😊」

　話を振ることができてよかった。

僕は　軽くなった彼女の足取りの
背中を見ながらそう思った。

　ココナラで　

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